asean's profile亜 瀬 庵 ・ 内 見 聞 ・ 徒 然 草PhotosBlogLists Tools Help
    5/7/2007

    Afghanistan reconstruction:PRT

     イラクと同様にアフガニスタンも解決の糸口が明確にはなっていないようですが、こんなニュースがあったので

    【ブリュッセル4日時事】
     
     久間章生防衛相は4日、ブリュッセルの北大西洋条約機構(NATO)本部でデホープスヘッフェル事務総長と会談し、アフガニスタンでの復興支援について、非政府組織(NGO)参加者・資材の輸送など自衛隊としての貢献策を検討する意向を伝えた。
     
     アフガンではNATO加盟国を中心に構成される地域復興チーム(PRT)が軍民共同で学校建設や医療など支援活動を行っている。久間防衛相は会談後、記者団に対し、こうした活動に対する資金協力とともに、
    「NGOと治安維持部隊が一緒の時に自衛隊が輸送できるのか、NGOの参加者や資材を輸送できるのかといったことを内部あるいは国会で議論したい」と語った。

    (つい最近発生したタリバンとの戦闘等もありましたが、此処では復興支援という観点からのエントリーです)
     
     注目するのは”地域復興チーム(Provincial Reconstruction Teams:PRTs)”に関してなのですが(日本がこのチームを支援するかどうかに関しては後述します)、いわゆるPRT賛成派と反対派とに分かれているようなのですが、僕からすると両派共に何か勘違いをしているような、そんな気がするので。。。

    Note:
     
     
     3) 最近の主な活動
     
     (ハ) アフガニスタンにおけるISAFの引継及び拡大
     
     2003年8月11日に独・蘭が指揮するISAFの総指揮権を公式に継承。これは、NATOが欧州の域外で行う初めての活動として注目される。ISAFの任務を、国連のマンデートを得て11月にカブールのみならず他地域へ拡大することを決定し、
    2003年12月にクンドゥスにおいて独はNATO指揮の最初の地域復興チーム(PRT)を立ち上げた。
     
     2004年6月のイスタンブール首脳会合による合意により、ISAFが指揮するPRT(地域復興チーム)を5つに拡大し、2006年10月にISAFはアフガニスタン全土に展開し、全PRTがISAFの指揮下に入った。
     
    NIRAアフガニスタン研究会座長
    大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター所長
    武者小路 公秀
     
      (セーブ・ザ・チルドレン報告書翻訳 – 要約のみ:PDF)
     
     

     
     まぁ、反対派(懐疑派?)程に賛成派が明確に存在している訳ではないので(強いて言うならばNATO International Security Assistance Force(ISAF)活動の一環として軍事組織と民間の支援組織が共同してアルガンノ復興支援活動を行うことが
    純軍事組織だけによる治安維持活動に特化した活動よりは良いだろう:かも知れない:程度の支持派、ということだと思いますが・・・・)
     
     アフガニスタンが”何時から”国家と呼べる存在だったか?という根源的な問題もあるのですが、肝心なことは”余りにも”長期間に渡って戦乱に晒されていた為に国家としての機能を司るインフラ自体が存在していなかったことに加えて
    国民のほとんどが、戦時下での最低限の生活しか維持出来なかった上に、いわゆる復興支援とバーターが可能な資源も保有していなかった最貧国だったことから、正直な所は「一体、アフガニスタンの何をどう復興するのか?」誰も理解もイメージも出来ていないのではないか・・・っと考えます。
    アフガニスタン・イスラム共和国(Islamic Republic of Afghanistan)
     上記の外務省の基礎データからも明らかなように、実はアフガンは主権国家として自立する為の手段を持ち合わせていないのが実情です。
    外貨を稼ぐだけの資源も工業国(?)になろうにもその基礎を支える人的資源さえも非常に脆弱な国家がアフガニスタンなのです。
     
     そうした”国家”を復興させようと言うのですから、極端な話全てが国外からの支援に頼るしか方法がない訳ですが、果たして先進国が束になって掛かっても成功するのか、どうか???(東ティモールのようにインドネシア経済圏の中に地域的な位置取りとしているはずの
    小国でさえも、なかなか難しい:っと言うか実質失敗している現状からしても:・・・)
     
     政治的な勢力配分はともかく、一般のアフガニスタン国民の願いは非常に単純で「安全で平和な暮らしが出来る環境」が実現してほしいのは当然な訳ですが、問題はそうした環境を実現して維持する為の「具体的な方法」が明確になって且実施されているのか?が非常に気に掛かる訳です。
     
     復興支援活動を現地で実施している各国のNGOに言わせると・・・・「長年の戦時下での生活から一般的なアルガニスタン国民は外国人への(特に軍人への)拒絶感が大きい」が故に軍事組織の要員と混同される可能性が高いPRTsは迷惑なだけだ・・・
    (実際、攻撃され死傷者も出しているが故に)っということになる訳ですし、軍事組織側からすると、治安維持の確保が100%担保出来ない地域での復興支援活動に民間人を投入するが故に安全確保という意味からも必要だ・・・となる。
     
     こうした状況でイラクの実情と共通しているのは、大規模な戦闘終了後に大量の行政を担当する占領軍を投入しなかった・・・ことが問題を此処迄乱雑にしているのですが、問題は首都カブールの実情よりも地方での復興支援をどれだけ迅速に且大量に実施するか?な訳です。
     
     事実、地震の被害から約3年経過しているにも係らず、被災地の多くが地方(言葉は悪いですが、アフガン自体が辺境であるのにその地方となると秘境と言っても良い位の場所)である為にいわゆる”仮設住宅(実際は仮説にはならないでしょうが)”さえも十分に行き渡っていない。
     
     各国のNGOにした所で実際は、これ程大規模な復興支援の経験がある組織は存在しない訳ですし(一つの村をそれこそ力技で上水道施設、住宅、病院、学校、地方行政etcを一気に復興出来るNGO等存在していない訳で・・・・)辺境の集落になればなる程
    そこ迄の交通機関(道路も含めて)の確保自体が難しい上に、重機等を運搬したくてもそうした付加価値の高い(鉄製の)モノを陸路で輸送するとなるとそれこそ途中の安全確保の問題が非常に難しくなってしまう・・・・・
    (かといって、大型の建設機械を運搬出来る航空機の確保も難しいでしょうし、その安全確保は更に難しくなる・・・・)
     
     イラクであるなら、それこそ保有する石油資源のお裾分け程度は当てに出来るかも知れませんが、アフガンでは全く何も望めない、と言うか完全無欠に全てが「善意」で行われ、その投下する全ての資本も労力も時間も何も戻ってくる等とは期待することさえ出来ない。
     
     支援に当たる先進国の人達は夢物語のような新興アフガニスタンをイメージしている訳では決してないでしょうが・・・・国民が安全に裕福ではなくても自給自足出来る”程度”の国力を持った国家(?)を外国人が支援して復興する?・・・外国人が手伝って出来るのが
    以前の貧しいアフガニスタンよりも”ちょっとマシな生活”が出来るだけ????そりゃぁ、アフガン人、自らが復興事業をしたらそんな大したモンは出来ないのはアフガン人自身が理解出来るが、外国と外国人が支援してくれて出来るのが・・・そんなモンなの????
    ・・・・っと肝心の支援される側のアフガン人は当然不思議に思うでしょうし納得出来るとも(余り)思えない。。。。。
     
     確かに浄水設備の無い地域での”井戸掘り”も大事な活動だとは思いますが。。。。何か大きくズレている、そんな気がしてならない。
     
     完全に無償の全面支援で総面積647,500平方km、総人口28,513,677人、GDP(PPP)合計(2003年)200億ドル世界第104位、1人当り 700ドルの”国家”を復興させなければならない。。。。世界が忘れ去らないことを祈りましょう・・・・
     
     

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